「貸して」「いいよ」が出来ない子はダメ?

育児
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公園で遊んでいるときや、お友達と遊んでいるときに、誰かが使っているブランコやおもちゃを使いたいんだけど、「貸して」が言えなくて勝手に取っちゃう…。

お友達に「貸して」って言われても「いいよ」「どうぞ」が出来ないでケンカになる…。

そんな悩みはありませんか?

「貸して」「いいよ」「ありがとう」が
きちんと言えるようになってほしい。おもちゃや遊具の奪い合いでケンカするのはやめてほしい。今出来ないと、大きくなっても出来ないワガママな子になるのでは?

私の場合は、「貸して」「いいよ」と決まり言葉のように親がやり取りさせることが、果たして子どもにとって正解なのか?とモヤモヤしたこともありました。

子供の中での「貸して」「いいよ」のルールについて悩んだり、モヤモヤするママは少なくないのではないでしょうか。

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最初は「貸して」「いいよ」が出来なくて当たり前

お友達との関わりが増えてくる2歳頃から、「貸して」「いいよ」の問題は出てきます。

「あのおもちゃで遊びたい」

という欲求から、最初は何も言わずにお友達から取り上げたりして、ママが慌てて「こういう時は貸してって言うのよ」と子どもに教えますよね。

逆に、おもちゃを取られそうになった子どもは当然嫌がりますが、ママは「いいよって貸してあげてね」「どうぞしてね」と教えてあげる。

そんなやりとりを、当たり前のように見かけます。

でもね、そう言われて「どうぞ」「いいよ」が出来る2歳児って、なかなかいません。

だって、自分が遊びたくて使ってるおもちゃを、突然やってきた人から急に「貸して」って言われて、「はい、どうぞ」なんて出来ますか?お気に入りのおもちゃを、友達や見ず知らずの人から急に奪われそうになったら「イヤだ」と思うのが当たり前です。

親が教えてあげれば「貸して」と言うことは出来ます。でも、「いいよ」「どうぞ」が出来るようになるまでには、時間がかかって当たり前なのです。

納得していないのに「いいよ」「どうぞ」と言わせない

「貸して」と言われて「いいよ」「どうぞ」が言えないのは悪いことではなく、2歳頃なら当然のことです。

「イヤだ」「まだ遊びたい」という自分の欲求を言うのが当たり前。

それなのにママが「お友達に貸してあげなさい」「いいよって言えないの?」と強いることは、子どもの気持ちに蓋をして、親の言いなりにさせてしまう事にもなりかねません。

「貸して」と言われて「いいよ」「どうぞ」が出来る子がいい子のように思えますが、子どもが納得していないのに親に言われるがままに「いいよ」「どうぞ」を言うのは、将来的に自分の意見を言えなくなってしまう子どもに育ってしまう可能性もあるのです。

では、どうすれば良いのでしょう?

「いいよ」と言わせる前に、いつになったら貸せるかを聞く

お友達から「貸して」と言われたら、無理矢理「いいよ」「どうぞ」を言わせるのではなく、「お友達もこのおもちゃを使いたいんだって。貸してあげられる?」とまずは子どもの気持ちを聞いてあげましょう。

たまたま、そのおもちゃに飽きていたり、他のものに興味がいっていて貸せるタイミングであれば「いいよ」と教えてあげれば良いのですが、「イヤだ」「まだ遊びたい」という意志があるなら、「そうだよね、まだ遊びたいよね」と、子どもの気持ちを受け入れてあげましょう。

その上で、「じゃあ、いつになったら貸してあげられるかな?」とか「あと何回使ったら貸せるかな?」などと聞いてあげることで、子どもも少しずつではありますが、納得してから貸してあげられる力が身についていきます。

2歳頃の子どもは、お友達におもちゃを貸すと、もう自分のものではなくなってしまうと思ってしまうケースが多いので、貸してあげるときにも「あとでまた貸してね」とお友達にお願いしたり「またあとで遊べるから大丈夫だよ」とフォローをしてあげることも大切です。

無理に「いいよ」と言わせなくてもいいんです。貸したくない時は「ダメ!」と言うだけではなく、どうすればいいのかをゆっくりと教えていきましょう。

3歳過ぎになると、少しずつ「貸しても永遠になくなるわけではなく、また戻ってくる」ということを理解できるようになりますよ。

「貸して」という前に待つことを教える

逆に、お友達が使っているおもちゃを子どもが欲しがった場合は「貸して」と言わせるよりも「あのおもちゃは今はお友達が使ってるから、終わってからにしようね」と言って、他のおもちゃで遊ぶように促した方が良いです。

遊びたい=「貸して」だと、欲しいものはすぐに貸してもらえると思ってしまい、「いいよ」「どうぞ」して貰えないと泣いたり怒ったりしてしまいますが、欲しいものを待つ力を養ったほうが、人の動きを見たり場の空気を読んだりすることが出来るようになり、お友達が終わったタイミングで「貸して」と言うことが出来るようになったりします。

そんなこと言っても、待てる訳ないじゃん!!

もちろん、すべての子どもがすんなり納得出来るわけではないので、ママが他のおもちゃに気を向かせたりする必要はあるかと思います。

それでも納得しない場合は「じゃあ、あとこれくらいたったら、貸してってお願いしてみようか?」と提案して、お友達にも「あとこれくらいたったら、貸してくれる?」とお願いしてみると良いと思います。

「貸して」と言って貸してもらえなかったら?

それでもお友達に「ダメ」と断られたり、待っていたらいつの間にか、他の子どもが奪って遊んでいた………なんていうことも、よくあることです。

「貸して」と言ったのに貸してもらえなかったり、きちんと待てたのに貸してもらえなかった時は、ママが「お友達はまだ遊びたかったんだね、貸してもらえなくて残念だったね」「がんばって待っていたのに遊べなかったね、悲しいね」と子どもの気持ちに共感してあげましょう。

その上で「次は貸してもらえるといいね」と前向きな言葉をかけてあげることで、子どもは意外と気持ちを切り替えて、また次の機会になったときに、上手に「終わったら貸して」と言えるようになっていくものです。

まとめ

幼児書や教育DVDなどを見ていると、お決まりのように「貸して」「いいよ」「ありがとう」のやりとりをしていますが、お手本のように出来なくていいんです。

もちろん、「貸して」「いいよ」がお友だち同士でスムーズにできるようになれば、争いがなく楽しく遊べるようになるのは間違いないですが、スムーズに出来るようになるまでは時間がかかります。

  • 「貸して」「いいよ」が出来なくても最初は当たり前
  • 納得していなければ、「いいよ」と言えなくてもいい
  • 納得していないのに親が「いいよ」と言わせると、将来自分の気持ちを言えなくなることも
  • いつになったら貸せるかを考えられるように教えていく
  • 「貸して」と言わせるより待つことを教える
  • 貸してもらえないときはフォローしてあげる

「貸して」「いいよ」が出来ないと、思いやりのない子どもに育つのでは?と最初は心配するかもしれませんが、最初から出来る子なんて殆んどいないので、安心して下さいね。

子どもの気持ちを大切にしながら、ママがうまくフォローして子どもの成長を見守っていきたいですね。

ゆっくりと教えていけばお友達に優しく「いいよ」「どうぞ」が出来るようになりますよ。

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