小さなお子さんを持つママなら、必ずといっていいほど受ける、「2人目はまだ?」攻撃。子どもが1~2歳になると、親や友人から「2人目はいつ?」って、聞かれるようになるんですよね。
私の住む町は、出生率が高く、こども3~4人の家庭が多いので、2人目どころか、3人目は?も普通に聞かれます。
私自身も周りの友人から、長男が1歳を過ぎた頃から「2人目は考えてる?」と聞かれるようになりましたが、その当時は2人目を希望していたので、「うん!2歳差か3歳差で欲しいと思ってるよ~」と、気軽に答えていました。
そして、恥ずかしながら私も、特に深く考えもせず、話題のひとつとして「2人目は?」と、ママ友に普通に聞いていました。
その間違いに気付いたのは、2人目を出産してからだいぶ後のことです。
現在、3児の母の私ですが、実は2人目と3人目の間に、もうひとり子どもがいました。
周りのママ友たちが、3人目の妊娠ラッシュに入ったときのことです。この時も周りからは「やまさん、3人目は?」と聞かれていましたが、2歳差育児でてんやわんやだった当時は、まだ3人目を考える余裕がなく、「うーん、うちは2人でいいかな!」なんて言ってたのです。
そんな矢先、思いがけず妊娠。
3人目は欲しいと思っていなかったはずなのに、お腹に宿った命を知った瞬間、とても嬉しくて、迷わず出産を決めました。
ところが、3人目の赤ちゃんは、妊娠5ヶ月に入った時、お腹の中で心臓が止まり、亡くなってしまいました。
お腹も大きくなって、胎動もしっかりして、名前も考え始めた矢先の死産。恐らく人生でこれ以上泣いたことはないくらい、涙を流しました、
そして、死産後しばらくの間は、次の妊娠も出産も考えられなくなりました。
けれど、私の妊娠→死産を知らないママ友からは、容赦なく「3人目は?」の質問が浴びせられます。その時になって、ようやく気付いたのです。
以前の私のように「2人目は欲しいと思ってる!」「3人目は考えていない」って、軽く答えられる人ばかりじゃない、ということを。
ただ単純に、2人目を望んでいない人もいれば、そうじゃない人もいる
- 2人目不妊
- 流産や死産を経験
- ママやパパの身体的な理由
- 経済的な理由
挙げればキリがありませんが、本当は2人目を欲しいと思っているけど、様々な理由でできない、踏み出せない人もたくさんいるということ。
そんな人に投げかける「2人目はいつ?」の言葉の重さが、どれほどのものか。
「うちは2人目考えてないの~」と、明るく答えた心の裏側で、悲しい思いや辛い思いをしている人がいるということを。
自分の身にふりかかるまで、それを想像出来なかった私自身が、本当に恥ずかしく情けない気持ちになりました。
私の何気ない「2人目は?」という言葉で、傷付けた人はいただろうか。不快に思った人はいただろうか…。
幸い、数年後に私はまた妊娠、出産をして、3人目を腕に抱くことが出来ましたが、世の中には望んでも叶わない人が、たくさんいます。
いま、私は周りの友人に「2人目は?」という質問はしません。2人目を望んでいるなら、いつか自分から話してくれるかもしれないし、2人目が出来たら、報告してくれるだろうから。
2人目について話さず、報告もないときは
- 今はまだ必要としていない、考えられない
- 欲しいけれど出来ない
そのどちらかだと思うので、「2人目はいつ?」「2人目はまだ?」の言葉は、嫌な思いをさせる可能性があるからです。
2人目を必要ない人にはうるさく感じるし、2人目を望んでるのに出来ない人には、辛く悲しい気持ちにさせてしまうから。
そんなこと、とっくにわかってるよ!気付くの遅すぎ!!というお叱りの言葉は、もちろん受け止めますが、もしも以前の私のように、本当に悪気もなく、深く考えずに「2人目は?」と聞いてしまうことがあれば、こんなケースもあるのだよ、ということを少し思い出して頂ければと思います。
セクハラ、パワハラ、モラハラ、現代は多くのハラスメントが問題となっていますが、2人目を望んでいない人や、望んでも叶わない人に向かって「2人目は?」と投げかける言葉も、2人目ハラスメントと呼ばれることも。
「2人目はいつ?」と言われた時に、誰しもが「考えてないよ~」「今はまだいいよ~」と、明るく返せる訳ではないので、質問する前に、ちょっと立ち止まって考えて欲しいなぁと思います。
お友だちなら明るく返せても、義母や上司など、返答に困る立場の人から聞かれると、本当に厄介なんですよね…
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